十年くらい前の秋葉原は夜の八時になると家電系、PC系の店が一斉に閉まり、中央通りなんぞはシャッター通りになっていたような覚えがある。しかし、現在は不夜城という程ではないが、ドンキや24時間営業の食い物屋もあり、深夜営業するメイド喫茶もあるため、今では何時になっても何をしているのかよく分からん人達がウロウロとしていたりする。生活圏であるため、それをなんとなく眺めたりしていたわけだが、大掃除が終わってからちょっと時間ができたので、そういうのを撮るのも悪くないかなとカメラと三脚を持って出かけることにした。
秋葉原の到着したのは九時ちょい過ぎ。アキヨドを除き家電系、PC系の店はもうすでに閉店してダンボールの片付けをしており、それをホームレスが頂戴するというおなじみの風景が。
コミケが行われているので戦利品を持った人達が多いのかなと思ったが、ジャスコで買ったみたいな服でウロウロするヤンキーがやたらと多いのだ。まぁ最近の秋葉原はこんなもんなんだけどね。
今の秋葉原は、とりあえず派手で目立つ場所に集まってくるという珍走団に近い習性の方々が集まってくるような街にもなっちゃってるのだ。「秋葉原」というブランドが国際的にも認知されたのはいいけど、その副作用もあるわけである。んなわけで最近はどうも池袋臭がどんどんと強くなってきているような気がする。池袋は埼玉県の植民地なわけだけど、秋葉原は千葉(総武線)、茨城( つくばエクスプレス)の植民地になるのかという。
そうなったのには恐らくAKBの影響が大きかったと思う。正直、アキバ系はあんま見ないよね。
池袋化を促進したものとしてもう一つ、同じくアキバ系からは出来た当初から生暖かく見られていたメイド喫茶がある。さっき見たウロウロしていたヤンキーがどこの行くのかというとそこに行くんである。昼間やってる店は観光客、深夜までやってる店はそういう客向けなんである。今回撮影してても、カメラの前におどけて入り込もうとするヤツがやたらと多かった。アキバ系はそんなことせんわな。
客引きしている女の子もモロキャバ系が多いわけだけど、裏通りを歩くとそういう深夜系メイド喫茶の関係者と思われるヤーさん臭い車が結構停まっている。店帰りのお姉ちゃんが迎えに来たと思われるホスト系の兄ちゃんに嬌声を上げている、なんてのを見ることもしばしば。客だけじゃなく店側もそういう人達が多く入り込んで来ているのだ。ソッチ方面のハーブ系のお店も最近はチラホラと。
パトカーは必要以上にぐるぐる巡回しているが、「オタクの犯罪」だけに注視しているため、今の秋葉原はチンピラ天国になっているのである。酔ったヤンキーがアキバ系をイジるなんてのも結構見かけるんだが、その辺を地元の商店主組合やなんかが認識しているのかは不明。
かといって排除しちゃあツマランしね。その辺のユルさを維持できるかってのが難しいトコロだ。そのユルさに甘ったれてきた加藤智大が逮捕された路地には未だに何か冷えた瘴気がなんとなく漂っている。
個人的にはこのカオスを上手く育てて立派なネオトウキョウになってくれれば面白いなぁと思う。各位頑張って頂きたい。
最後に浄化的な意味もあり神田明神へ。すっかり正月支度だ。というかこれ、今年最後の投稿になりますね。みなさま良いお年を。