『ウォール街』から二十数年ぶりの続編であるわけだが正直、
なぜ撮ったとオリバー・ストーンに詰め寄りたくもなる出来であった。
『ウォール街』当時のオリバー・ストーンとマイケル・ダグラスといえば、
下品の塊の様な人たちだっがその相乗効果で力強い、
その分拒否反応を示す人も多くなりがちな映画となっていたが、
今作では二人とも老いたせいか、手馴れた感のある見やすくあるが心に響かない映画となってしまっている。
それでもマイケル・ダグラス=ゴードン・ゲッコーが出てくるシーンは他の場面より締まりはあったのだが、エンディングでそれも台無しに。
親子の葛藤劇はお得意のはずなのにストーン自身の脚本じゃないせいかな。
もはや見所はイーライ・ウォーラックと(ちなみに主人公の着メロは彼へのオマージュなんでしょうな)、
チャーリー・シーンのカメオ出演シーンぐらいしかありません。
女を侍らせて登場する彼は買春報道もある現在の自分のセルフパロディぽくもあり、
こんな役をノンクレジットで演じてくれる彼の懐の深さには感心させられます。
前作を知らないと面白くないシーンもありますが、
前作同様の期待をすると失望させられるという両刃な剣な作品でした。